Paris 奇跡編 (フェス2日目後編)

■奇跡その3

そんな良い時間の中、イーヴァンが、
セカンドステージで演奏できるように頼んでみようか?と
ブッキングマネージャーのマシューに話をしてくれた。
これが見事OK!

『うわお!まじっすか!』


自分のバスキング用ディジュリドゥを持ってきていたので
自分のディジュリドゥで演奏することができた。
プレイ開始時間は予定時間を2時間以上オーバーしていたが、
これが次の奇跡へと繋がることになる。


時間もずれ込んでいたので、もしかしたらバルンガフェスのときみたく
また演奏できないんじゃないかとパラノっていたけど。


しかし、ここでもイーヴァンが紹介してくれたディジュリドゥプレイヤーのGaultierや
バスで一緒だった人がサポートしてくれて無事に演奏できた。
彼らのサポートがなかったら、時間がないということで演奏できなかっただろう。



■奇跡その4


いい感じでメインステージも2時間以上遅れていたために、
セカンドステージの音で人が集まり始めた。しかもかなりの人数!
その人の集まり方は邦画『リンダリンダリンダ』を彷彿させた。
(帰ったらまた観よう。うん。)


セカンドステージではZalem,Adele,
そしてもう一人のディジュプレイヤーがセッションライブをしていた。
なんて豪華なセッション!
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すべてのそういったもの条件が重なって僕がプレイするときには
今までステージから見たことがないくらいの、
たくさんの…本当にたくさんの人が。


しかもさっきプレイしていた三人に加え、他のプレイヤーもいる…
僕は正直ビビッていた。けど、もうここまで来たら行くしかない。
そうだ、僕は挑戦者なんだ。


ステージには完全に無名、しかもアジア人の僕。
『おいおい誰だアイツは?』そんな視線がなかなか痛い。


完全にパラノっていた。
が、時間は進む。簡単なサウンドチェックを終えていざ!
装備は真っ白なバスキング用ディジュリドゥ、僕の頭の中も真っ白寸前。
そして片手にはイーヴァンが貸してくれた鳥籠のような形のシェーカー。


時間が押しに押してるからということで短い演奏をしたほうがいいと
Gaultierからのアドバイス。同感。
なので10分ないくらいの演奏を全力でやってみた。


いろんな人がステージから見える。
何故かステージとかに立つといつもそう。
視力は良くない方なのだけれど、人の表情がすごく良く視える。不思議。
ただ、人の形ではなく、その内面のエナジーまで視えているからかもしれない。
だからオーディエンスから受けるいいエナジーはモロに自分の演奏に反映される。


始めは『あれは誰?』的な感じから
体を揺らし始めてくれてちょっとした音のパフォーマンスを出すたびに
手を上げて『イェーイ!』とか『ヒュー!』とか歓声が聞こえてきた。


かなりアガっていたし、うまく演奏できたかなんて分からないけど
演奏を終えたとき、すごい歓声が自分に返ってきた。
たくさんの本場『ブラボー!』を聴いた。誰も僕の事を知らないのに。
座って聴いていた人たちも立って拍手をくれる人がいた。


深くお辞儀をして何度も『メルシー(ありがとう)!』といい
ステージに登る階段を降りたけど拍手と歓声がなりやまない。


いろんな人たちが『声に応えるべきだ』といってくれた。
次の出演者のマイクの準備をしていた
マシューに目をやると彼もニヤっとして
「こっち来いよ」と首をくんっとしてくれた。


信じられなかった。胸が熱くなった。


2度目の演奏も思いっきりやり終え
たくさんの拍手と歓声をもらいながらステージを後にした。
いろんなことが重なってその舞台を作ってくれた人たちに感謝しながら。


今思ったが、あの演奏は僕とオーディエンスが作り出したものだと感じる。


『最高に楽しかった』


ただ名前を名乗るのを忘れてしまったので
オーディエンスにとって、結局僕が誰だったということが謎のままなのだ。
名乗らなかった自分にびんたしてやりたい。



■演奏終わって

ヨーロッパの倍音フェスのステージに上がれたんだ、俺。
そんなことをぼんやり思ってた。
しかもこの日いきなり参加で唯一アンコールをもらったプレイヤーとなったらしい。
このフェスを紹介してくれたLies曰く、倍音フェスのその規模はヨーロッパ最大。


その後はたくさんの人が、本当にたくさんの人が話しかけてくれた。
ZalemやAdeleも『すっごく良かったよ!』とわざわざ言いにきてくれたり。

左からAdele,Zalem,僕
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でもそうやっていってもらったりして感じたのは
見てくれているオーディエンスが
スキルはもちろんだけど、音楽性+人柄まできちんと見てくれてるということだった。


ジャッジするんじゃなくて楽しんでくれていた。それが嬉しすぎて泣きそうだった。
奇跡シリーズはとりあえずここまで。
それは、たくさんの物事が糸のように紡がれて一つになっていたのだなと
今思う。



■その後

時は16時前後。
サイトに書いてたタイムテーブルとは全然違う(というか載ってなかった)
有名プレイヤーたちの演奏を堪能。やっぱすげー!!


自分がスーパーヒヨっ子なことを再認識したと同時に自分のいいところも分かった。
伸ばさなきゃいけないとこも分かった。


やっぱメインステージはすごい!
素晴らしいオーディエンスと素晴らしいスタッフが作り出すライティング。


そして木々に囲まれたステージは今回のテーマだった『エコ』という言葉がぴったりだった。
すごく見てみたかったプレイヤーを生で見ることができたし、
これまたハイパー!!


Agustina。個人的にこの日一番楽しめたディジュリドゥプレイヤー。
ディジュリドゥなんだけどリズムや歌のように聴けるのがとても心地よかった。
ソロの後、グランドハープとのコラボレーションもかなり素敵で
ほわ~っとしてしまった。
彼女もまた、Pompidouでバスキングしていることがあるらしいので
パリを出る前に出会えたらいいな。

Agustina
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ご飯を食べふらふらしていたらあっという間に夕闇が。
店の雰囲気も独特な感じで素敵。
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そしてこの日の終盤に差し掛かった。
Ondřej。彼を生で見れた。
かなり真面目で堅そうな人に見えるけど、冗談が好きで、
演奏前のセッティングではステージからオーディエンスともやりとりをしていた。

『やあ、みんな。今日はどっちがいい?アンビエント?それとも踊りたいかい?』

か、かっこいい…。
彼もまた、長い間バスカーだったらしい。知らなかった。
演奏が始まると彼から繰り出される音の数々にぶっ飛ばされた。

Ondřej
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その後はLucのバンド(ディジュリドゥ、フルート&デジタル、ドラム)をみて楽しんだ。
ビートボックスを織り込んだ、でも彼独自のスタイルとスキルはもうぶっ飛び。
確実に最先端だ。言えるのは限りなくディジュリドゥが好きで
限りなく吹いてきたのだろうということだ。尊敬。

Lucのバンド Sounds 4 Element
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もしかしたら色んな楽器にも言えることなのかもしれないけど
ディジュリドゥは普段一人で吹くことが多いから(偏見?)
ベース(規則性のあるフレーズ)をきちんと出来る人がとても少ない。
同時に物語を作れる人もとても少ない。
色んな人とセッションをしていてそれを思うし、僕自身もベースを作るのが出来ないタイプだ。
どうしてもリズムを変えたがったりしてしまう。


だけれどプレイヤーはベースを作る。キープできる。
バンドでの演奏を見て、Lucはそれもできる素晴らしいプレイヤーだと知った。
肌で感じる生音はいつでも最高だし、気付きを与えてくれる。
まだまだ学ぶ事がたくさんある。


1日目眠れてなかったのと、ライブでの緊張の疲れが来て
この日5時ごろまでステージはあったらしいのだけど
2時でダウン。イーヴァンのテントがめっちゃめちゃ温かかった。


そんな忘れられない二日目。
by didgedoo-soh | 2011-08-06 19:21 | ■海外編2


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